その昔、大型バイクの代名詞であった 『ナナハン』
現在のリッターバイクと呼ばれている物は当時逆輸入車でしたから、今よりもとても高価で(外車はなおさら)正規に輸入しているオートバイ屋さんも少なくてナカナカ手の届くシロモノでは無かったんですよね。
国内オーバー750解禁によって1990年に国内仕様で初のオーバー750として発売されたヤマハのV-MAX登場まで、現実的に日本で乗れる最大排気量は750cc、いわゆる『ナナハン』ってやつでした。
バイクを知らない近所のオバチャンなんかも、家の前でバイクをいじっていたりすると 「大きなバイクねぇ~、これナナハンかい?」 なんて話し掛けられたものです。
そのとき400だったり、1100だったりしても、めんどくさくて 「そうですナナハンです!」 なんて答えてしまったライダーも少なくないと思います。
それくらいオートバイ=ナナハンのイメージは強い時代がありました。
研二くんのZ2はもちろんナナハン、早川光くんはそのまんま750ライダー、郡も750F、秀吉のカタナもナナハン。スーパーライダーのFXⅢもナナハンでした。
友美ちゃんや委員長、アイちゃんみたいな女の子をナナハンのケツに乗せて、海に行くのが私の高校時代の夢でした。
そもそも『ナナハン』と言う言葉が出来たのは日本初のナナハン、1969年に発売されたホンダのCB750K0の誕生によって生まれた言葉です。
ホンダのCB750K0、通称ケーゼロ
当時としては考えられない程のセンセーショナル度をもって発売されたCB750。
どれだけホンダのCB750が世界中のオートバイメーカーに影響を与えたのかを説明すると長くなるのでまた次の機会にするとして、当時はナナハン=CB750の事で、ここから『ナナハン』とゆう言葉が誕生しました
美しい造形を持つKタイプのエンジン。現代でもサメリカでカスタムチョッパー等に使用されています。
カワサキのH2ナナハン、空冷2サイクル3気筒。現代では信じられないメカニズム!!
ここまでカスタムすれば信号でハーレーと並んでも負けません。
こちらはスズキのGSF750。 隠れ名車、迷車?的な存在ですがGSX-R750の油冷エンジンを積んだハイパーネイキッドナナハン。人気車種とは言えませんがゼファー750とかと比べると全然速いです。
日本のオートバイの歴史は 『ナナハン』 無しでは語れません。
現在、メーカーの750CCラインアップもごくわずか。
リッターバイクを当たり前の様に街で見かける昨今、ライダーの憧れであったナナハンも少なくなって個人的には寂しい限りです。
日本人ライダーの心にナナハン、フォエバーナナハン!!